テレビやアニメの世界でおなじみのコウモリ。
私たちの生活とあまり関わりがないと思うかもしれませんが、住宅に侵入するケースもあり、厄介な存在になることがあります。
コウモリが侵入したらどうすればよいのでしょうか。
本記事ではコウモリがどんな生き物なのか、コウモリが家屋に浸入すると発生する被害、コウモリの天敵や弱点について解説します。
目次
コウモリは南極や北極をのぞく世界各地に生息している動物です。
日本にも30種類以上のコウモリが生息しています。
ここでは、最も身近な存在であるアブラコウモリの生態を中心に解説します。
アブラコウモリは体長4〜6cmほどのコウモリで、北海道を除く日本各地に生息しています。
体重は5〜10グラムで非常に小さいのが特徴です。
アブラコウモリを目撃する機会が多い理由は、人の家に好んで住み着くからです。
身体が小さいアブラコウモリにとって、人の家は天敵を避けられる絶好の住み家となります。
1.5cmほどのすき間があれば屋内に侵入でき、屋根裏などに住み着いて子育てをしてしまいます。
メンテナンスが行き届いていない一般住宅のほかに、屋根裏や壁の中、ビルの換気口、道路や鉄道の高架下などさまざまな「すき間」に住居を作ります。
アブラコウモリの主食は蚊や蛾などの小さな昆虫です。
夕方に飛ぶのは夜間の方がこうした昆虫を捕食しやすいからと考えられます。
ゴキブリなども捕食してくれるため、害虫退治という面で見れば益獣といえます。
ただ、昆虫以外にも果物や農作物も食べてしまうため、そういった意味では害獣扱いされることもあります。
コウモリの繁殖力は決して高くありません。
寿命は3〜5年ほどで、生涯のうちに8匹ほどの子供を産みます。
昆虫と比べるとかなり少ないといっていいでしょう。
よく知られているように、コウモリは夜間に行動する夜行性の生き物です。
基本的におとなしい生き物で、人を襲うことはありません。
静かな場所でひっそりと固まって暮らしています。
日没後、公園や農地、河川、ため池などでエサとなる昆虫を胃捕食します。
コウモリは害獣の中では比較的おとなしい方で、一見するとあまり被害をもたらさない存在のように思えます。
まして、害虫退治という点では益獣としての側面もあるので、家に住み着いても放置してよいと考えるかもしれません。
しかし、コウモリが家に住み着いてしまうと家や住んでいる人に色々なダメージを与えてしまいます。
ここでは、コウモリによってもたらされる被害を紹介します。
動物による害で最も困るのは糞や尿をまき散らすことです。
住宅の天井裏や壁の中に住み着いたコウモリは、周辺に糞や尿をまき散らします。
糞をすれば当然、悪臭が漂い不快です。
さらに、天井にシミを作ってしまうこともあります。
そればかりか、糞の中にいる寄生虫が原因で住人のアレルギーを引き起こしてしまうかもしれません。
また、糞尿は住宅の木材を劣化させ、老朽化を早めてしまうため住宅に無視できない被害を与えてしまうのです。
野生動物の多くにはダニがすみついています。
コウモリが住宅に住み着くことで、こうしたダニが住宅に持ち込まれ、住人を刺すことがあります。
コウモリが持ち込んだダニは健康被害をもたらしますので、可能な限り早く対処しなければなりません。
夜間に活動するコウモリの音はかなりうるさいです。
キーキーという独特の鳴き声も人の眠りを妨げてしまいます。
コウモリが住み着くと色々なデメリットがあるとわかりました。
コウモリには天敵や弱点がないのでしょうか。
コウモリの天敵は爬虫類や猛禽類です。
爬虫類の中でもヘビはコウモリにとって大の苦手です。
その理由は、蛇に寝込みを襲われるからです。
小さな穴からでも侵入できるヘビは、コウモリにとって恐ろしい存在なのです。
外での天敵はフクロウなどの猛禽類です。
フクロウは夜間に活動するため、行動時間が重なるコウモリにとって非常に恐ろしい敵となります。
自宅にコウモリが入り込んだとしても、鳥獣保護法があるため私たちが勝手に駆除することはできません。
光やミント・ハッカの香りなどが苦手ですので、それらを使うことでコウモリを追い出せる可能性があります。
特にハッカ油は人体に無害ですので、忌避剤として有効です。
今回はコウモリの修正や天敵についてまとめました。
虫を食べてくれるという点ではありがたいコウモリですが、家に住み着かれてしまうと糞や尿の被害、健康リスク、騒音リスクなどがあるためありがたくない存在です。
しかしながら、自分で勝手に駆除することもできません。
もし、自宅に住み着かれてしまった専門業者に依頼してできるだけ早く駆除したほうがよいでしょう。
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